多くの人にとって「定年」は大きな転機であり、大幅な環境変化を伴う。その変化にうまく対応できず、孤独感や焦燥感、意欲減退などに苛まれ、中にはうつ病や認知症を患ったり、暴言や暴力などに走ったりする人もいる。そうならないために、遅くとも50代に入った頃には心構えをしておくべきだろう。
本書では、著者が相談を受けたり目にしてきたりした、定年を控えた50代や定年後の男性による数多くの実例を紹介。それらをもとに、定年後を充実させるために、前もって心がけておきたいことや、準備すべきことなどを、著者の専門や経験からアドバイスしている。突然の環境変化や、それに伴う戸惑いや自信喪失などは、どんな年代でも起こるものであり、本書は、そうしたケースにも参考になる。著者は浜松医科大学名誉教授。医学博士で、血液学、生理学、大脳生理学を専門とし、脳科学、心の病、栄養学、禅などに関するベストセラーを含む多数の著書がある。